賃貸用マンションでは、分譲用のマンションほど床材にコストをかけることができません。
木のフローリングの場合、音が下へ伝わらないようにコンクリートの床面から浮かせた面へ施工します。
ですが、賃貸用の場合、入居者が変わると部分補修が必要になるのですが、その場合取り替えるには、かなりの面積をごそっと交換しなければなりません。
賃貸ではこんなことをしていたのでは採算が合わないので、いわゆる木目調のいわゆるビニールのようなもの貼るのですが、入居者が変わると、剥がすコストを節約するため、その上からまた貼っているわけです。
そうして何枚も重ねると、音の面でも問題は起こらないのですが、下のビニール面のデコボコが上に貼った素材へ影響してくることになります。
今回は、高い材質で影響を受けにくいであろう厚さで、土足で使う前提の業務用の強い木目調素材を選択したのですが、張り替えてみるとやはり下の影響が出るのです。
光の反射の部分を見ると、うねっているのがわかりますね。
厚みのある素材なので、細かい皺は出ないのですが、大きなデコボコがどうしても出てしまったのです。
木のように見えるのですが、これは一枚単位で張り替えのできる特殊なノリを使っているため、問題のある部分だけを補修できるのです。
ですがデコボコの問題を解消するには、すべての素材を一度めくり、コンクリートの表面を磨き、レベリング剤といういわゆる水を張るようにしてフラットな状態にして、さらに防音対策をしたその上から貼るという方法があるのですが、もの凄いコストがかかります。
で知恵を絞ってある方法でこの問題を解決したのです。
詳細は企業秘密なので書きませんが・・
これが貼り直して完成した床面です。
見事にフラットになって、まるで本物の木のようです。
補修コストとフィニッシュの質感の高さを、これだけの高い次元でバランスさせた賃貸物件はまず無いはずです。
というわけで完成の日程がこちらのように変更となってしまったのですが、仕方ありません。
他の物件の完成が楽しみです。